あさのぶんこ

あさのは小説を描いています

縁結の神

5年も付き合った男に好きな人が出来たかもしれないと振られた女。気が付けば三十路は目前。焦った女は結婚という称号獲得に向けて婚活を開始する。結婚の二文字に剥き出しの本性を戦わせる女たち。どこか煮え切らない男たち。女は結婚という幻想に翻弄され…

荒野、鳥は唄う

少年は夏の日の神社で少女と出会う。少年は少女の心の奥底から聞こえる歌に耳を澄ませる。青年は困難に向き合う人の話を聞く。そして、世界の歪を知り、世界を変えたいと思う。二つの物語から立ち上がる思い。世界はどの時代も複雑に満ちていて、その先にあ…

鳥になりたかった少年

担任からいじられるようになった少女はやがていじめを受けるようになる。クラスの変化に息苦しさを感じた少年は少女に手を差し伸べる。少女の不可解な入院。教師たちの不審な行動。少女に何が起こったのか?真実を確信した少年は心のままに動き出す。人間が…

からすのお頭

夫を亡くした老女は人生の指針を失い呆然とした。この先自分はどうやって生きてゆくのだろう。初めての一人暮らし。新しい出会い。人生を彩る熱中。人はどのような状況に陥っても逞しく生きてゆく。しかし、老いの影はひたひたと背中を追いかけてくる・・・…

スプーン

熱狂のうちに閉幕したオリンピック。閣僚会議ではメダルの数を巡り、次のオリンピックに向けた指針が示された。内閣の意向を受けた官吏たちはスポーツ技能力の向上にA I(人工知能)の導入を検討するが、その破壊力は凄まじいものだった・・・。熱狂をもたら…

後見人

ある男は唐突に現れた弁護士にある人物の後見人(警護)を依頼される。対象の人物とはまだ幼い少女で、少なくとも少女が成人するまでという途方もない依頼だった。また、ある男は日本の未来を憂いていた。その男が考える未来はこれまでのような経済至上では…

シングルベッド

深夜の公園の片隅に隠れていた女の子。偶然に彼女を見つけてしまった男。その特異な出会いが親密な恋に発展するのは必然だった。初々しい恋には神様が定めた通り道がある。二人は用意された階段を一歩づつ確実に登ってゆく。二人の間に流れる時間には甘い匂…

全開少女(青春小話)

まだ雪の残る早春の河原の土手を自転車で颯爽と走る少女。突き刺すような冷気の中を突き進む少女にはある決意があった。女の命とも言える前髪を解放し自らの心も解放するのだ。少女は青春の真っ只中にいる。時に運命とはそんないたいけな少女に牙を剥く。運…

最後に君に会えてよかった(青春小話)

川の向こう岸から射す謎の光。それは不登校の二人を繋ぐ運命のコンタクトだった。それぞれの理由で学校をドロップアウトした二人はお互いを知り、絆を深めてゆく。やがて一人では見えなかった世界が二人になることで浮かび上がる。人と繋がるということはど…

羊飼いと少年(青春小話)

太陽の光にキラキラ輝く緑の草原。丘の上に立つ大きな木。少年のお気に入りの場所。少年は毎日丘の上の木の下に立ち、丘の斜面をゆっくりと移動する羊たちの群れを見張っている。牧場で羊たちと触れ合う中で少年はいつしか夢を持つようになる。しかし少年は…

夢のつづき(青春小話)

追い詰められた二人がふと始めた人生最初の記憶の話。その話を始めた二人には自身が置かれた状況への諦めと悟りがあったのかもしれない。やがて二人の会話は青春、恋愛そして人生へと発展してゆく。二人の会話の時間は二人の心を揺さぶりその関係性を特別な…

恋か罪か(青春小話)

田舎から都会に出て初めて見るキラキラとした世界。気後れしながらも新しい世界で生きていこうとする女の子。新しい生活の一歩を踏み出した途端に恋という名の迷宮に迷い込む。恋にはルールがある。人を好きになるのは自由。でもその相手を傷つけてしまうの…

僕と片想い

片想い。それは誰も踏み入れることのできない自分だけの世界。好きな人を観察しお気に入りの仕草を集める時間。記憶の中の想い人を想像し密かに二人だけの時間を過ごす妄想。その世界は甘く官能的な誘惑に満ちている。しかし現実は妄想の世界に容赦のない刃…

汚れ役

未熟な人間が集まる人間社会の縮図。小学校は学業はもとよりこれから人間社会を生き抜くための不条理を学ぶ場でもある。ひとたび事件が起こればクラスメイトたちはのむき出しの正義、集団の理論を振りかざす。そんな場面を嫌悪し自己の犠牲を厭わず独特の方…

北峰の森

自分が生きる人生とは何か?都会の生活から離脱した青年がそんな思いを胸に新たな人生を模索する。全てを包み込むような大きな自然。そこに暮らす人々。ゆったりと流れる時間。愛、家族、仲間・・・。あなたにとって大切なものは何ですか?あなたの居場所は…

はじまり

小説を描いてみようと思ったのは何でだっけ? 数年前のこと。 はっきりはしないけどたぶん将来の自分の生き方みたいなものを考えていたんだと思う。 シンプルに生きる。 このテーマは今も変わっていない。 物語を描くのは紙と鉛筆さえあればできる。 そんな…

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